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石川善一:その後トピックス6 (おにいちゃん)
2024-02-10 10:54:59
2023/7/28
石川善一52才です。

今回は…
本編である【夢の続きが始まりました】に書きそびれた思い出話しをしますね (^o^)
……………………………………………
母は神奈川県生まれで6人兄弟。
皆、神奈川県に住んでいたが
優一おじさんだけが、転勤で福岡県に移った。
 
その時、私はまだ小学校に入る前だった…と思う。
 
優一おじさんには私より1つ年下の【かずよ】という娘がいて、
…つまり私の いとこ だが、幼い頃のおぼろげな記憶しかなかった。
なんとなく…私になついてくれて可愛かった…という事だけだった。
 
いとこ は9人いるが、【かずよ】だけが圧倒的に疎遠。
写真に写る幼稚園時代の顔しか知らない。
年末年始の親戚の集まりには、優一おじさんだけが顔を出した。
おばさんはサービス業らしく、
年末年始が関係なかったので【かずよ】と留守番。
 
私は優一おじさんが好きだった。
体格が良く、ダイナミックに笑う。
気は優しくて力持ち…って感じの叔父なのだ。
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月日は流れ、1987年。
私が4月から高校2年になる年の始め頃。
優一おじさんは、一人暮らしが困難になった祖母と暮らすため、
神奈川県に戻る事になった。
【かずよ】は神奈川県海老名市の高校を受験したと母から聞いた。
母は私に「かずよちゃん…覚えてる?」
「…いとこ だろ」
「4月から海老名高校に通うんだって」
「近いから仲良くしてあげたら?」 (^o^)
私が通っていたのは同じ海老名市にある有馬高校だった。
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それから数日経ったある日、優一おじさんは電話で母に
「善一ってどこの高校?」
「同じ海老名市にある有馬高校だよ」
「え!!…あッ…そう (^o^)…かずよ…有馬高校を受験したんだよ」
「えーえーえー海老名高校じゃなかったの?」
「同じなの?…えーえーえー!!!!!」
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「善一、…かずよ、有馬だって。あんたの後輩\(^O^)/。」
「マジか…」
 …………たいして関心は無かった。
幼稚園時代しか知らない いとこ…どうすりゃいいの?
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皆さんは【みゆき】というアニメをご存じだろうか?
浅倉南でお馴染みの【タッチ】の作者、あだち充先生の作品だ。
お父さんの海外勤務についていった幼稚園児:【みゆき】
家政婦さんと家に残った兄。
兄が高校生になった時、家政婦さんが辞める事になり、
兄を心配して【みゆき】だけが帰国。
魅力的に成長した妹とドギマギしながら暮らす物語。
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友達に【かずよ】の事を話すと、
「リアルみゆきじゃ~ん(^o^)」と、興味津々。
「いやいやいや…お互い思春期だし、きっと向こうもイヤがるよ (>_<)」
 
……真逆だった。
 
休み時間、私のクラスに4~5人…教室の中をうかがう下級生の女子達。
ヒソヒソ…ぼそぼそ…キャッキャッキャ (#^_^#)
特に目立っていた、めっちゃ可愛い子に目が行った私。
可愛いというより美形のその子。
よく見ると…うッ…あれ?…まさかあの子…【かずよ】…か…?
幼稚園時代の面影を少し残した女の子。
予想を遙かに超えた美少女…あの子…【かずよ】…か…?
 
後から聞いた話だが、【かずよ】は私の顔を知りたがり、
優一おじさん経由で母から私の写真をGETしていたのだ。
4~5人の女子のキラキラした眼差しが私に向けられていた。
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友達は言った。
「あの子達、最近よく来るけど、めっちゃ可愛い子いるよな (#^_^#) 」
「右から2番目」
 …………「あの子…いとこ の【かずよ】…かも…」
「マジかよお前…すぐ声かけろー、確かめろー\(^O^)/。」
「バカうっせーよ黙ってろ」
 …………バカ達は、勝手に確認しに行きました(笑)
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それから数ヶ月…特に何もなく過ぎた秋の学園祭の日。
【かずよ】は、おでんの店をやっていました。
気付かないふりをして通り過ぎたその時、
「おにいちゃん (^o^)…おでんいかがですか?」
振り返るとまっすぐに私を見つめる【かずよ】
「おにいちゃん買ってって♥ (^o^)」
………その日をきっかけに私に可愛い妹ができました\(^O^)/。
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今思えば自分から声をかければ良かったと思ってますよ (^o^)
ダメダメなおにいちゃんですね (>_<)
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学園祭の日の夜、優一おじさんから私に電話があった。
「善一、ありがとな。かずよと仲良くしてくれて (^o^)」
「あいつな、親戚づきあいというモノから離れてただろ」
「いとこ という存在も、よく知らないまま育っただろ」
「おじさん、盲点だったよ。」
「それが寂しいって事に気付いてなかった…ありがとな…善一」
「かずよ…おにいちゃんができたって喜んでるよ」
「今度メシ食いに来い」
「かずよが経験してこなかった、いとこ との交流…善一、頼むね」
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それから私はしょっちゅう【かずよ】の家に行った。
原付で40分くらいの道のりだった。           
おばさんは私にとって初対面に近かったが、
気さくな人で、すぐ仲良くなった。
めっちゃ笑顔の【かずよ】は、
「おにいちゃん…おにいちゃ~ん\(^O^)/♥」
会話の相性も良くてどんどん仲良くなった。
 
「今日は私も得意料理つくったから食べてね (#^_^#)」
「うまッ (^o^)」
「何かお礼しなきゃね」
「おにいちゃんと遊園地デートした~い\(^O^)/♥」
「OK\(^O^)/」
 
優一おじさんは「これで楽しんで来い」と、3万円をくれた\(^O^)/
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1年後、高校3年の私はバンド【O/D'S】のボーカルになった。
   *(【夢の続きが始まりました【第三十章 (自信)】参照 )
ファンクラブが出来たきっかけのファーストライブには、
【かずよ】と、そのとりまきも来た。
とりまきとは【かずよ】と一緒に教室の中をうかがいに来ていたお友達。
お友達は【かずよ】につられて私の事を「おにいちゃん」と呼んだ (#^_^#)
ファンクラブには「石川先輩」と呼ぶ子と「おにいちゃん」と呼ぶ子がいた。
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【かずよ】はバンドの練習スタジオにも来た事があり、ラジカセで録音していた。
ファンクラブの子たちに聴かせ、 
「カセットテープを持ってくればダビングしてあげるよ」…と言っていた。
ファンクラブのリーダーであるスケバンのルミ子は
   *(【夢の続きが始まりました【第三十八章 (ファン) 】参照 )
「100円くらい取ったら?」
「手間もかかるしバチ当たんないでしょ」…と言ったらしいが
【かずよ】は「おにいちゃんが人気者って私も嬉しいから」…と、
無償でダビングしていた。
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あんなに仲良かったのに、卒業して1~2年たつと
会う機会は徐々になくなった。
卒業4ヶ月前、荒れていた父から母を連れて逃げ、
生活を立て直すことに必死な時期だった事も大きな要因だと思う。
   *(【夢の続きが始まりました【第三十五章 (主役) 】参照 )
【かずよ】と、また疎遠になり何年も経った頃、
母は【かずよ】の結婚式に行ってくるよ…と言った。
私も出席したかったが、行けなくて母だけが出席した。
そっか~、【かずよ】には絶対、幸せになってほしいなぁ (^o^)
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それからまた…何年も何年も経ち、母が天国に。
私は成人してからの親戚付き合いは少なくなっていて、
母が他界した後は、気付くと一切の付き合いが無くなって20年が経っていた。
優一おじさんは私が20才くらいの時に病気で亡くなり葬儀にも出たが、
他の叔父や叔母はどうしているだろう…?
母が生きていれば今年で88才。
もしかしたら叔父や叔母も母の所に行っているかもしれない。
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現在、天涯孤独と言っている私にも、どこかに9人の いとこ が居る。
あの頃、携帯が普及した時代であったなら、はぐれずにいたかもしれない。
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いとこ は皆、仲が良かった。
子供の頃は親戚の集まりが大好きで、いっぱい遊んだが、
中学生くらいになると、皆それぞれ、友達を優先して集まらなくなった。
逆に【かずよ】とは、子供の頃の思い出は無いが、高校時代を共に過ごした。
ダントツで疎遠だった【かずよ】との、いとこ としての交流は、
高校時代に群を抜き、いとこ の中で1番印象に残る存在にまでなった。
可愛くてドキッとする事もあった。
いとこ だが、妹だと思っていた。

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思い返すと、私の高校時代はめちゃめちゃ華やかだった。
あの時【かずよ】が録音して皆に配ったバンド【O/D'S】の曲は【エレジー】。
【エレジー】は人気があり伴奏は4つのアレンジがあるが
残っている音源は【エレジーⅢ】と【エレジーⅣ】だけ。
今回はファーストライブの写真と共に【エレジーⅢ】を聴いて下さい\(^O^)/。

●作詞:石川善一 作曲:K 落合 【エレジーⅢ】
https://youtu.be/Pqs8xCE8tE0?si=wwwx27GA7dA2Zf1e

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